
色の名前をいろいろ(しゃれではない)思い出してみよう。
橙色、紫色、オレンジ、青、紺、ピンク、赤、緑、灰色、・・・・・と、思いつく限りの色を出してみた中で、「〜い」という言葉がつくのはいくつあるだろうか?
「オレンジい」は変だし、「ピンクい」も変だ。「緑い」も変だし、「灰い」や「紺い」なんかどういう発音するんだろう・・・。
どんどん考えていくと、「赤い」「青い」「白い」「黒い」の四つだけがちゃんとした言葉に
なっていることがわかる。
ではどうしてこの四つだけが「〜い」を付けられるのだろうか?それに、『四つだけ』ということも何か意味があるのだろうか?
これは以前、家庭教師の生徒に聞かれた謎の引用である。残念ながらその時、どうしてかわからなかったのだが、ふと思い出して調べてみると、なんとこの四色は「方位を表す色」なのだそうだ。
わかりやすい例が、相撲のつり屋根の四隅にある「青房」「赤房」「白房」「黒房」の四房
である。青房⇒北東;赤房⇒南東;白房⇒南西;黒房⇒北西 をそれぞれさしているから、も
しも誰かと相撲を見に行ってはぐれてしまったとき、集合場所の方角に迷ったなら相撲のセッ
トを見ればすぐにわかるだろう。またはちょっと自慢げに「北西の入り口に集まろう」と友達
に言ってやるのもおもしろい。いろんなこと知っていると思われるか、それとも嫌なやつだと思われるかは時の運。

次にこの四色がどうして風水に関係があるかということだが、その前に風水でいうところの東
西南北は思い出せるだろうか?
北⇒玄武;東⇒青龍;南⇒朱雀;西⇒白虎 が正解。それぞれの方角に四匹の神様がいると
いうのが風水の基本である。
風水は四匹の神様を方位に使っているし、相撲は四色の房を東西南北に使っている。なんと
どちらも種類が『四』だ!!これはあやしい、何か関係があるのでは?!
そこで「朱雀」に注目。これはいかにも「赤」の雰囲気がプンプンしているではないか。
同じように、「白虎」は「白」、青龍は「青」、玄武は「黒」が似合う。二つの方位も似てい
るし、この四色が四つの神様と同じ働きをしているのにちがいない。
大切な「神様」と同じ働きをしている「色」だから、他の「色」よりも特別扱いされるのは当
然かもしれない。だから「〜い」がつくものとつかないものがあるのだろう。
