夜光虫はきれいだけど・・・

 夜光虫は確かにきれいです。打ち寄せる波が一面に青色に光るのは本当に幻想的です。
しかし、その正体は海の中にただようプランクトンの一種に他なりません。海の中でプラ
ンクトンが異常に増えるとどうなるか、皆さんご存知のように、赤潮が発生します。

 赤潮
赤潮とは、海中で微生物(主に植物プランクトン)が異常に発生、増殖し、海の色が赤
く変わる現象をいいます。
植物は暖かくなるとその活動を活性化するので、一般に赤潮は水温の上昇する春から秋
にかけて発生し、大きな漁業被害をもたらしたり、貝毒の原因になったりします。



 赤潮というとその原因は小学校の社会科で教えられたように工場から出てくる汚れた水や煙
が海の水を汚したからおきると思ってしまいがちですが、最近の研究によると、今、赤潮
を引き起こす最大の原因となっているのは私たちが日常生活を送る上で出てくる家庭排水
と呼ばれるものです。家庭排水とは炊事・洗濯などの生活系排水のことですが、その中で
も汚染率が高いのが台所から出てくる台所排水と呼ばれるものです。台所排水にはいろい
ろなものがあります。例えばご飯を炊く、その時には必ず米を洗います。その時の洗い汁
も汚染の原因です。揚げ物を作った後に出る油もそうです。そして食べ終わった後お皿を
洗ったら、その洗剤入りの水も汚染の原因になります。
 そして、その中でも一番の汚染の原因となっているのが米のとぎ汁なのです。油も十分
汚染力は強い(こさじいっぱいの油を薄めるのにお風呂いっぱい分の水を必要とします。)
のですが、今の時代料理し終わった後に油をそのまま捨てる家庭はめったにありません。 しかし、米のとぎ汁をそのまま捨てている家庭は結構多いのではないでしょうか、
「「私もその一人です。(@@)気をつけなくては・・」」



米ぬかの汚染能力
お米一合、約150グラム(お茶碗二杯分くらいのご飯が炊けます。)を水で洗うと、
4.5グラムの米ぬか(大さじいっぱい分)ができます。
それがそのまま川や海でヘドロになったります。



 加えて米ぬかの主成分は「りん」や「窒素酸化物(ちっそさんかぶつ)」、「たんぱくしつ」
です。この三つの物質はプランクトンにとって最高のご馳走になります。
 これらが、米ぬかが海を汚す一番の原因といわれている理由です。


 日本で一番多いのが四人家族が、その一家が朝と晩にご飯を食べたとすると四合のお米が必要
です。上に述べたとうりだと、それだけでやく18グラムの米ぬかが出ます。それがヘドロにな
るのです。
日本中が米のとぎ汁を流したらどうなることやら・・・・


夜光虫、蛍イカ、それらは本当に美しいものです。しかし、それらの生物が生きて
いられるのもきれいな海があればこそです。
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