アメンボはどうして
水上に浮くことができるの?



池など、水の上にいるアメンボやミズスマシはどうやって浮かんでいるのか、

知っているかな?アメンボやミズスマシは、ただ単に軽いから浮いているんじ

ゃないんだよ。 これは、「表面張力」というものが関係しているんだ。水などの

液体は、仲間同士でまとまり合おうとする性質があるんだ。コップに水をいっ

ぱいにそそぐと、水が縁から盛り上がったりするよね。他にも、水の隣に仲の

悪いサラダ油やワックスなどがくると、はじこうとする力が働いたりもするね。

このどちらも、「表面張力」のためなんだよ。 アメンボの脚に生えている毛に

は体から出る脂がついているから、この「表面張力」によって、水は「中に入

ってくるな」と押し戻そうとするんだ。体が小さくなるほど、この力は大きく働く

から、アメンボは浮いていられるっていうわけなんだよ。ミズスマシの背中も

脂で覆われているから、水をはじくんだ。アメンボをよーく見てみると、脚の先

っぽがのっている水面が、ちょっとへこんでるのが分かるよ。目にみえない膜

の上に、のっかっているみたいにね。 あと、アメンボは、ときどき脚をこすって

いるよ。これは、体にごみがつくと水をはじかなくなるから、しょっちゅう身繕

いをしているんだ。でも、水についたらだめってわけではないんだ。お尻を水

につけて水草に卵を産みつけたり、時には、池の底まで潜ったりすることもあ

るんだよ。でも、水がはじけなくなったら、浮かんでこられなくなって死んじゃう

んだ。 池の水が、洗剤などで汚れたりしたら、アメンボは生きていられなくな

ってしまうんだよ。洗剤は、水が脂などをはじこうとする力を弱くしてしまうか

らなんだ。ちょうど、みえない膜が薄(うす)く、破(やぶ)れやすくなってしまう

ような感じになって、アメンボは膜の上にのっていられなくなっちゃうんだよ。

池の水を汚さないように、気を付けなくちゃね。