徒然草 (1)作品について (2)作者について (1)作品について 『徒然草』は大小243段の章段からなる随筆です。内容は様々で、人生論、女性論、趣味論、仏教論などほとんど全ての分野に及んでいます。何らかの事件をレポートしたようなものでも、作者の教訓の言葉が入っていたりします。なるほど、と納得させられるようなことも多いです。現代にも十分つながることで、とても参考になることもありますよ。 (2)作者について 『徒然草』の作者の吉田兼好は、京都吉田神社の神主の家系に生まれ、青年時代には宮廷にも仕えています。また和歌の才能にも恵まれていて、歌人や学者としても高い評価を得ていました。家系も恵まれ、仕事で大きな挫折にぶつかったこともなく順調な人生を歩んでいたようなのですが、30歳前後で早々と出家してしまいます。出家後は、所有する荘園からの収入によって優雅な生活を送っていましたし、二条為世の門に入り歌道に励み、歌合せにも出席しています。なんだか、自由に生きた人というイメージがしました。 ![]() |