台風の成長と消滅

熱帯低気圧(ねったいていきあつ)が台風になったあとはどうなるのかな。台風はどのようなしくみなのかな。
それじゃあ、台風になったあとはどうなるのか、台風はどのようなしくみなのかについて説明するよ。

台風になっても水蒸気(すいじょうき)を含(ふく)む暖(あたた)かい空気の上昇(じょうしょう)→積乱雲(せきらんうん)の発達(はったつ)→熱(ねつ)の発生(はっせい)→ 新たな空気の吹き込(こ)みという連続(れんぞく)によって成長(せいちょう)を続(つづ)けるよ。
そして吹き込む空気のスピードはどんどん速(はや)くなり、渦巻(うずま)きも大きくなっていくよ。
そうするとやがて台風の目がはっきりと分かるようになってくるんだよ。

この台風の目とは何だろうね。
それじゃあ、台風の目について説明するよ。

台風は、まわりから雲の中心を目指(めざ)し、空気が速さを増(ま)して集(あつ)まり、ぐるぐる回ってるよ。
しかし速く回れば回るほど外へ出ようとする力が働(はたら)くんだよ。
それでこの二つの力がつりあって中心に風も雨もほとんどないところができるんだよ。
それが台風の目なんだよ。

この台風の目以外(いがい)の部分(ぶぶん)はどうなっているんだろうね。
それじゃあ、台風の目ができるようになった台風のしくみについて説明するよ。

この台風の目ができるようになった台風は3つの重(かさ)なったしくみでできているよ。
@雲の底(そこ)と海の間、高さ1キロほどの四方から中心に向(む)かって風が集まってくるところ
A集まった空気と水蒸気が渦を巻きながら雲の中を10キロほど昇(のぼ)っていくところ
B水蒸気が水や氷(こおり)の粒(つぶ)となって雲をつくり、残(のこ)りの空気が雲の上から噴(ふ)き出して薄(うす)い雲となって流(なが)れていく5キロほどのところ
だよ。

またこの台風の目のまわりが最(もっと)も強い風と雨をもたらすんだよ。

この台風はこのあとどうなっていくんだろうね。
それじゃあ、台風のその後を説明するよ。

この台風の目ができる頃(ころ)から台風は上空の風に流されて時速(じそく)15kmから50qのスピードで移動(いどう)を始(はじ)めるんだよ。
この台風が移動を続 け、冷(つめ)たい海にさしかかると、台風の勢力(せいりょく)は次第(しだい)に衰(おとろ)え始めるんだよ。
これは台風を維持(いじ)し、大きくするエネルギー源(げん)である温(あたた)かい海からの水蒸気が十分に入ってこなくなるためだよ。
さらに、上陸(じょうりく)して水蒸気がまったく入ってこなくなると、台風は急速(きゅうそく)に弱まり、やがて消滅(しょうめつ)するんだよ。

日本の近くでの消滅は、3分の2が弱い熱帯低気圧に戻(もど)って消滅し、3分の1は温帯低気圧(おんたいていきあつ)に変(か)わるんだよ。