おはなし1

つづき

海のそこには、石油や石炭などもうずまっています。ダイヤモンドや鉄などがあることも分かってきました。ですから、これらをほりとって使うことがこころみられています。また、海水から真水を取ったり、しおの流れや波の動きで電気を起こしたりする研究も進み、次々に、人間の生活に役立てられるようになりました。
けれども、海の中へ太陽の光がとどくのは、わずか200メートルぐらいの深さまでです。そこから先は、真っ暗なやみの世界です。そのうえ、深くなればなるほど、海水のあつ力が大きくなります。ですから、深い海の中を調べたり、そこで仕事をしたりするのは、地上にくらべて、たいへんむずかしく、ふべんです。 そのむずかしさやふべんを乗りこえて、人間は、海をさぐろうとしています。深い海を調べることのできる、とくべつのせんすいていもつくられました。海のそこにあなをほったり、どろや岩をほりとったりするきかいも考え出されました。
こうした進んだ科学の力によって、海のようすは、しだいによく分かってきました。今まで知られていなかった深い海のめずらしい生物も、次々に発見されています。けれども、この大きな海について、人間が知っていることは、まだまだほんの少しです。海の研究は、これからもまだ進んでいくでしょう。
ただ、わすれてならない大きな問題は、人間の不注意や自分勝手から、海をよごし、海をあらしてはならないということです。わたしたち人間は、海とともに生きていかなければならないのです。

もくじに戻る