おはなし4

ウシガエル




春のやわらかな日ざしが、池の上に落ちている。池の中をのぞいてみると、たくさんのヘビが、とぐろをまいたようなものがある。べつの場所には、丸いつぶつぶのかたまりが、水草のくきにまつわりついている。なんだろう?
何日かたって行ってみると、ヘビみたいなものがみんななくなって、小さなオタマジャクシがむらがっていた。あれは、カエルのたまごだったのだ。

夏のある日。池のまわりで、小さな小さなカエルたちが、とびはねているのを見つけた。あのオタマジャクシたちが、カエルになったのだ。池の中をのぞいてみると、カエルにならないオタマジャクシがいる。体も大きいぞ。これは、どうしたことだろう?

秋になった。まだ、オタマジャクシのままだ。おかしいぞ。カエルになるのを、わすれたのかな。

冬の池。池の中には、何もない。オタマジャクシは、水のそこのかれ葉の下にもぐって、冬ごもり。

また春が来た。オタマジャクシに、足が出ている。まだ、手は出ていない。しばらくして行ってみると、小さな手が見える。足や手が大きくなる。口の形がかわってくる。しっぽのあるカエルだ。しっぽが、毎日、毎日、小さくなる。しっぽがなくなった!夏の日ざしをあびて、池にうかんでいる。すっかりたくましくなっている。
きみたちのまわりでは、どんなカエルが見られるかな?さがしてみよう。

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