犬を知るポイント


犬とはどんな動物か?


 ・えさによる動物の分類
 動物はえさの食べ方によって、草食動物、肉食動物、雑食動物と分けられます。犬は飼って
いると、肉や魚も好きですけれど、パンやご飯などの植物質もけっこう食べます。甘いお菓子
も好きです。犬はどこに当てはまるのでしょうか?
 草食動物の特徴は、繊維分の多い植物を、歯ですりつぶして消化しやすくするために、奥歯
が臼のような形になっています。前歯は、草や葉を噛み切るのに都合がいいようのみ状になっ
ています。
 一方、肉食動物は、腸が短く肉を消化しやすいため、歯は牙のようになっており、口は大き
く、奥歯も肉を切り裂くのに便利なようにとがっています。
 犬はこのような体の構造からいうと、肉食動物のグループに入ります。

 ・犬の性質
 一口に言えば、犬はたいへん人間が好きな愛情深い動物です。愛情深すぎてやきもちやきな
所もあるくらいです。また、犬の生活は主人の生活というくらい、犬は主人についてきます。
 犬のこのような性質は、オオカミから由来したのではないかと言われています。オオカミは
群れをなす動物で、群れの中にはリーダーがいたと思われます。犬が主人の命令を聞きやすい
のも本来は、オオカミのように、リーダーの命令に従いやすいと言う性質があるからでしょう。

 ・犬は何を食べているのか
 犬が骨を土の中にうめるのは、食べ残した肉を、次におなかが減ったときのために、穴を掘
ってうめておくという、野生時代からのなごりであるといわれています。
 犬は肉食動物ですが、肉のほかにも植物質のものも食べます。肉食動物だからと言って、完
全に肉しか食べない動物は意外に少ないようです。
 しかし、犬は雑食化の傾向が強いとはいえ、れっきとした肉食獣です。大型犬などは、動物
質のえさをうんとやったほうがよいのです。あまり好ましくない物は、甘い菓子、からし、こ
しょうなどの刺激物です。

 ・種類はどれくらい?
 犬の世界では、世界的に多くの人びとが愛好して飼育しないと、一つの品種として認めない
という習慣があります。世界ではアメリカとイギリスに、それぞれ大きな犬の登録協会があっ
て、かなりの数のファンを持った犬のみの品種として登録が許可されています。それが、いわ
ゆる世界公認犬種というものです。その他にも、各国、地域によって固定された犬種がありま
す。それらの犬は、まだ世界的に知られていなくても、その自国においては保存され、愛好家
もかなりいます。
 こうした非公認の犬種もいれると、犬の種類はたいへん多くなります。現在、世界公認犬種
だけで、127種(1981年)、非公認のローカル犬種まで入れると、数百種に達するでし
ょう。



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