日本の中の漢字

日本字と漢字
みなさんは、日本で作られた漢字のことを「国字」と呼ぶのを知っていましたか? 日本の漢字=「国字」は中国ではなんと通じないのです!!だから中国では日本の漢字のことを「日本字」と呼んだりして、 中国の「漢字」と区別しているのです。

●「国字」の例

凧(たこ)、躾(しつけ)、笹(ささ)などがあります。

その他には、中国製の漢字を日本語で読む「国訓」があります。例えば「弗(ドル)」「米(メートル)」などがそうですが、 「音読み」「訓読み」とはなんでしょうか?それぞれに関して探っていきましょう。


音読みと訓読み

漢字の読み方には「音」「訓」があります。「音」とは、漢字の読み方、つまり中国の発音のこと。 中国の発音は、時代によってかわります。種類は4つで「呉音・漢音・唐音・栄音」の順で日本にやってきました「訓」とは日本式の読み方のことです。「訓」にも2種類あり、「正訓・熟字訓」とよばれています。 「正訓」とは正しい訓の用法の事です。中国における本来の意味と同一の意味を持つもの。つまり 中国の「日(ri)」は日本でも「日(ひ)」で、読み方は日本式ですが、意味は中国と同じ です。「熟字訓」は中国にあった熟語を日本式の読み方になおしたもので、「七夕・梅雨」などがあります。 この場合も、中国と同じ意味の言葉が当てはめられています。


当て字

「当て字」という言葉を聞いた事がありますか? 「当て字」は「誤字」のことを指す場合もありますが、「当て字」とは意味に関係なく同じ音や訓を当てて表した 漢字のことを指して言います。例えば「土産」など。 「土産」は熟字訓ですが、熟字訓の中にも「当て字」と同じように作られた語があるだけで、根本的には「熟字訓」と「当て字」 は違います。「当て字」は通常、意味と各漢字が対応していません「万葉仮名」もずばり「当て字」です。 下は現在は仮名書きの「当て字」です。また外国の言葉、外来語を漢字で表現する場合も「当て字」が使われます。これは 現在ではあまりみかけないが、中国では今も「当て字」で物を漢字で表しています。

当て字の例
洒落 天晴 可哀想 具合素敵無駄
しゃれ あっぱれ かわいそう ぐあいすてき むだ

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