台風のできるまで

台風は熱帯低気圧(ねったいていきあつ)が成長(せいちょう)したものなんだよ。
それじゃあ、どうやって熱帯低気圧が発生(はっせい)して台風になるのか説明するよ。

熱帯低気圧は太陽(たいよう)が照(て)りつける熱帯(ねったい)の海の上で発生するんだよ。

発生するためには・・・
海面(かいめん)の温度(おんど)が26℃以上(いじょう)であること
が必要なんだよ。

ここでは太陽が照りつけているので海面は熱(あつ)くなり、水は水蒸気(すいじょうき)となって空へ昇(のぼ)っていくんだよ。このときに水蒸気は暖(あたた)かい空気と一緒(いっしょ)に昇っていくんだよ。

この水蒸気をたくさん含(ふく)んだ空気が昇っていくと空の上の温度は低(ひく)いので水蒸気は冷(ひ)えて細かな水の粒(つぶ)となるんだよ。これが雲(くも)なんだ。
この水蒸気と雲は、ちょうどやかんの水を沸(わ)かすときに水を温(あたた)めるよね。そうすると湯気(ゆげ)が出てくるよね。その湯気とやかんの口との間の目に見えない部分(ぶぶん)が水蒸気で、湯気の部分が雲にあたるんだよ。

雲ができるときは水蒸気が水になるんだったよね。このときには熱(ねつ)が出されるんだよ。この熱は海水が水蒸気になるときに奪(うば)った熱なんだよ。その熱が水蒸気から水に戻(もど)るときに再(ふたた)び出されるんだよ。
このとき出された熱で、まわりの空気は暖められ上昇(じょうしょう)するよ。
そして、雲はこの上昇してきた空気を取(と)り込(こ)み、この取り込んだ空気も雲となり、雲は上へ伸(の)びていくんだよ。
そしてこの空気が雲になるときにもまた熱を出すんだよ。
これを繰(く)り返(かえ)して雲が成長するんだよ。
実(じつ)は、この雲は積乱雲(せきらんうん)という雨を降らせる雲なんだよ。

またこのような積乱雲はあちこちにいくつも発生するんだよ。
そしてこの積乱雲は成長する過程(かてい)でいくつも集(あつ)まることがあるんだよ。
この集まった積乱雲が大きな雲のかたまりになるんだよ。

また積乱雲は上に向(む)かって空気を吸(す)い上げているから遠くの空気もこの雲の集まり目指(めざ)して流れてくるようになるんだよ。
この雲の集まりのところへまわりから流れてくる空気は、地球(ちきゅう)が回っている力、つまり自転(じてん)によって渦(うず)を巻(ま)くようになるんだよ。

こうして雲の集まりのまわりに空気の渦ができると、もっと多くの空気が集まりもっと上へ昇る力が強くなるので雲は大きくなっていき、空気の流れもはやくなっていくんだよ。
そうして17.2m/秒以上の大きさになると熱帯低気圧が台風となるんだよ。

どうやって台風ができるかだいたい分かったかな?
それじゃあ、このあと台風はどうなるんだろう?台風はどのようなしくみなのかな?

このあと台風がどうなるかと台風のしくみについては 台風の成長(せいちょう)と消滅(しょうめつ) で説明しているよ。
知りたい人はそこをクリックしてね。