仮名と漢字の関係

漢字から仮名へ
一、漢字が日本へやってきた

漢字は、 284年頃(今から約1718年前) に中国から日本へ伝えられたといわれています。 漢字が使われ始めたのは、もう少し後の時代になります。


二、漢字が日本で使われるようになったのは?

日本で漢字の使用が始まったのは、5〜6世紀頃。漢字の音を借りて日本人の名前 (例えば卑弥呼ひみこなど)や、地名 などを書きあらわすことができるようになりました。 このような方法で「金石文」が金属や石に刻まれました。また 政治や会計に関する記録も漢字をつかって行われていたそうですが、 これらは史部(もののべ)と呼ばれる中国大陸から渡ってきた人たちが担当していました。 日本人はまだ中国大陸から渡ってきた漢字を使いこなしていたわけではなく、日本独自の使い方をしていたのです。


日本人が「漢字」を使いこなすようになるのは、だいたい7世紀頃です。 日本人が漢文だけしか使わないで、初めて書いた書物は「十七条憲法」です。 これは、あの有名な聖徳太子によってつくられたものです。(聖徳太子が一人で書いたわけじゃないですが。) しかし、漢文よりも日本語を漢字で表すために、漢字の音を利用し続けました。 そしてだんだん、漢字の字体が簡単になり、9世紀ごろには「仮名」が誕生するのです。


三、仮名が生れた!!

 仮名は9世紀頃、漢字の字体が簡単になって誕生しました。 この仮名は、現在私達がつかっている「平仮名」「片仮名」と違っていて、 『万葉仮名』とよばれています。『万葉仮名』の特徴は、1つの漢字に読み方が2つあるものが多いことです。 この万葉仮名が次第に、簡単な形になっていって、最終的に現在私達が使っている「平仮名・片仮名」へとなっていきます。 現在使われている「平仮名・片仮名」は、平安時代に完成したといわれています。


★「片仮名」って?

●平安時代に完成した「片仮名」は、当時の僧侶や学者が仏教に関する本や、 漢文で書かれた本を読むとき、読みやすいようにと、漢字と漢字の間に書き込まれ使用されていました。
●「片仮名」は漢字の一部分、または画数を減らしてつくられました。中にはそのまま使われたものもあります。 「千→チ」「二→ニ」
●「片仮名」は僧侶や学者らが漢文を読むために使っていました。当時、漢文は男性が学ぶものであったので、 漢字は男手おのこでと云われていました。 つまり「片仮名」は男性がよく使っていた文字でした。


★「平仮名」って?

  ●「平仮名」は平安時代、「万葉仮名」の「草書体」から生れので、草仮名そうがなとよばれました。また 「男手」に対して女手おんなでとも呼ばれます。というのは女性によって生み出され、女性によって使われることが多かったからです。 平安時代男性が「平仮名」を使ったのは、女性に手紙をだすときであったといわれています。
●「平仮名」という呼び名は江戸時代以降につけられました。 平易・・(わかりやすい)で、角がない仮名・・ということに由来しています。


・・・ちょっと難しかったんじゃないでしょうか? 漢字と仮名の関係は複雑・怪奇なのです。
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